home » ANR KODO » 研究プログラム
    French
    English

    研究プログラム


    このプロジェクトでは、香道という世界でも特異な嗅覚を用いる芸術の存在から触発されて出てきた疑問を基に3 つの目的を掲げています。

     

     

    嗅覚の哲学シャンタル・ジャケ
    第一は人類学と哲学に関するもので、文化の多様性の検証に関するものです。西洋では、嗅覚は他の感覚器に比べると大雑把で余り発達していな器官であると考えられています。では、なぜ日本に、他に類を見ない、芳香を使う芸術が生まれたのでしょうか。どのようにしたら、このように洗練された芸術が登場した理由を捉えられるのでしょうか。 (更に詳しく知りたい方は、 こちらをクリック)

     

     

    ニューロ・エステティック(嗅覚美と脳の働きの相関について)ディディエ・トロティエ

    第二は神経生理学に関するもので、嗅覚知覚の幅の広さと知覚の鋭さについて検証します。どうして、香りのニュアンスの違いやその記憶の仕方などの香りの感じ方が、香道を嗜んでいる日本人と、普通の西洋人ではこんなにも違っているのでしょう。香り知覚や香りの学習の際の脳の働きはどんなものなのでしょうか。(更に詳しく知りたい方は、こちらをクリック)

     

     

    嗅覚と芸術の実践ロラン・サレス

    第三は香りをつかった芸術の実践に関するものです。文化の多様性や観点の違いを考慮しながら、この日本の嗅覚を用いた芸術を他の国へ持ち込み、同レベルの芸術活動を作り出すことができるのかどうかについて検証します。別の言い方で言えば、香道から触発された嗅覚を用いた現代芸術を考え出せるだろうかという問いに挑戦します。(更に詳しく知りたい方は、こちらをクリック)

     

     

    これらの三点が、嗅覚を用いた芸術創造の過程を理解する、または嗅覚情報を知覚する過程を理解するために切り離すことができない不可欠な要素であると考えます。